メルヘンチックなお話

かみさまのはなばたけ

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あおいおそらのうえには、かみさまがすんでいます。
かみさまのおしごとは、みんなをみまもること。
みんながなかよくしあわせにくらしているか、ずっとみまもってくれているのです。
だけどかみさまはひとりぼっち。
みんながともだちとなかよくしているのをみて、いつもおもうのです。

「いいなぁ。ぼくにもおともだちがほしいなぁ。」

と。



あるひかみさまは、ひとりぼっちがあまりにさみしくて、おもわずおおきなためいきをつきました。
そのためいきはあまりにおおきくて、みんなにきこえてしまいました。
みんなは、かみさまがさびしがっていることにきがつきました。

「どうしよう。かみさまはひとりぼっちでさみしいんだよ。」
「ぼくたちがかみさまのところにいってともだちになってあげようよ」
「ぼくたちはそらをとべないから、かみさまをおうちによんであげようよ。」
「でもかみさまがきたら、おそらでぼくたちをみまもってくれるひとがいなくなるよ。」
「じゃぁどうすればいいの?」

みんな、おとなもこどもも、どうぶつたちもしょくぶつたちも、みんないっしょうけんめいはなしあいました。



あるよるのこと。
かみさまがぐっすりねてしまったのをみて、みんなはしずかにこうえんにあつまりました。
みんながあつまると、こうえんのタンポポがいっせいにわたげをさかせました。
そしてあつまったひとりひとり、みんなわたげをてにとって、いっせいにそらにむかってとばしました。

ふ~~~~~~!

わたげは、おつきさまのひかりをうけてきらきらとかがやきながら、まっすぐにそらへととんでいきました。



つぎのあさ。
かみさまがめをさますと、きんいろにかがやくタンポポが、くもいちめんにさいていまた。
みんなでとばしたタンポポのわたげが、はなをさかせたのです。

「うゎあ!」

かみさまはとてもよろこびました。
あまりにうれしくて、おもわずなみだがこぼれました。
そのなみだが、ひかりながらそらからおちてきて、そらにはきれいなにじがかかりました。
みんなそれをみて、かみさまがよろこんでくれたのをしり、しあわせなきもちになりました。



おてんきのひには、そらをみあげてみてください。
まっしろいくもにまじって、きんいろにかがやくくもがみえるかもしれません。
それはきっとあのときの、かみさまのたいせつな「タンポポばたけ」ですよ。

  • 文:すみれ(第1回 5才の子のためのメルヘンチックなお話投稿コンテスト 優秀作品)

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おじいちゃんの ぼうえんきょう

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おじいちゃんの ぼうえんきょう
ずっとずっと のぞいてみたかったんだけど
5さいになるまでダメっていわれたんだ

でも きょうは5さいのたんじょうび
あさおきていちばんにおじいちゃんにたのんだんだ
「ぼうえんきょう のぞいてもいい?」って
そしたらおじいちゃんは
「よるになったらな。」って ぼくのはなを チョンってつついてわらったんだ

おたんじょうびのケーキをたべて
パパとママからもらったプレゼントをあけて
やっとよるがやってきて
ぼくはもういちどおじいちゃんにきいたんだ
「こんどこそぼうえんきょうのぞいてもいい?」って

そしたらおじいちゃんはかためをつぶって
「ああ、はじめよう。」って またぼくのはなを チョンってつついてわらったんだ

「さあ、のぞいてみてごらん。」
おじいちゃんにいわれたとき ほんとうはしんぞうがはれつしそうにドキドキしてたけど そおっとぼうえんきょうをのぞいてみたんだ

はじめてのぞいたぼうえんきょう
いつもはとおくからみていたまんまるのつきが すぐそばでキラキラひかってた
きれいだなーっておもったとき
なにかが ピョンってうごいたんだ
「あれ?」っておもってよくみてみると
まっしろなウサギがたのしそうにダンスをしてたんだ
ぼくがビックリして
「ほんとうにウサギさんなの?」ってこえにだしてきいてみたら
ウサギはダンスをやめてぼくにむかっててをふったんだ
ぼくもうれしくて てをふりかえすと ウサギはおどりながら ハッピーバースディ をうたってくれたんだ

うたいおわるとウサギはいつのまにかきえちゃったけど
ぼくはぜんぜんさびしくないよ

またらいねんってこえが とおくのほうからきこえたからね

  • 文:ワカちゃん(第1回 5才の子のためのメルヘンチックなお話投稿コンテスト 優秀作品)
  • イラスト:しののめ

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ひとになった鬼

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これは、むかしむかしのできごとです。
とある山に、ひとりの鬼がすんでいました。
からだはとても大きくて、あたまには2本のツノが生えています。
たいへんなちからもちで、あばれだしたらだれにもとめられません。

鬼がいちばん好きなことは、山のふもとにある村へのっしのっしとあるいていって、そこにすんでいる村人たちをいじめることでした。
ウシやウマをつかまえてはペろりと一口で食べ、お酒があればひとしずくものこさず飲みほしてしまいます。

村人たちがやめてくれと泣いてたのんでも、鬼はまったく聞いてくれません。
こまっている村人たちをながめながらおおわらいです。

「ああよわいやつらをいじめるのはたのしいものだ」

ある日、鬼が山でねていると、ひとりのお坊さまがあらわれました。
お坊さまは悲しそうに言いました。

「鬼よ、そんなにつよいのに、なぜよわいものをいじめる?」

「たのしいからだ」

「では、もっとたのしいことをおしえてやろう」

鬼はかっとなり、お坊さまにとびかかりました。
しかし、お坊さまはさっとそれをかわしました。
お坊さまが呪文をとなえると、急に空がくらくなり、鬼にかみなりがおちました。

すると、なんということでしょう。
鬼は、人間のわかもののすがたになっていました。
体はちいさくなっていて、2本のツノもありません。
鬼は泣きながらお坊さまにたのみました。

「おねがいです、わしをもとにもどしてください」

「だめだ。おまえはしばらくそのすがたで生きるのだ」

お坊さまは、鬼を山のふもとにある村にあずけました。

「このものは、おやもなく、いくあてもない。めんどうをみてやってくれないか」

そう言って、お坊さまはどこかに去っていきました。
たのまれた村人は、鬼をこころよくうけいれてくれました。
けれども、鬼はおもしろくありません。

「ふん、なぜわしが、こんな弱いやつらとなかよくしなければならないのだ」

しかし、いまの鬼は強くありません。
いつものようにあばれることはできず、もとのすがたにもどる日を夢に見ながら村でくらしました。

さいしょはイヤでイヤでしかたない鬼でしたが、だんだん村での生活が楽しくなっていきました。
たくさんはたらいたあとに食べるご飯や、たまのお祭りにみんなで飲むお酒は、どうしてかうばったときよりもおいしいと思いました。
村人たちもやさしくしてくれて、鬼は村にずっといたいとかんがえるようになりました。

「もしみんなが、わしが村であばれていた鬼だとしったら、きっとおいだされてしまうだろう」

そんなある日のこと。
へいわな村に、なんと山賊がやってきました。
山賊たちは村人たちから食べものやおかね、たいせつなものをうばってしまいます。
鬼は山賊たちをとめようとしましたが、とてもかないません。

「ああ、むかしのわしだったならなあ。あんなやつら、すぐにおいはらってしまうのに」

もちろんそんなことになれば、村にはもうすめません。
しかし鬼は、あとでじぶんが村からおいだされたとしても、村人たちをたすけたいとおもいました。

すると、鬼のあたまに2本のツノがはえました。
からだもどんどんおおきくなります。
鬼はあっというまにむかしのすがたにもどってしまいました。

「鬼だ! 鬼がでた!」

鬼をみたとたん、山賊たちはぴゅーっとにげていきました。
鬼はかなしくなって、じぶんも村からでていこうとしました。
すると、めのまえにお坊さまがあらわれ、

「鬼よ、どこにいくつもりなのだ」

と、ふしぎそうなかおで鬼にたずねました。

「もう村にはいられない。きっと、みんなわしをこわがる」

鬼はなきながらいいました。だいすきな村人たちとも、これでおわかれです。
しかし、村人たちはわらって鬼にいいました。

「たすけてくれてありがとう。さあ、いっしょにおいわいをしよう。これからも、ずーっとね」

「ほんとうか。わしは村にいてもいいのか」

お坊さまがにっこりとわらいます。

「どうだ。よわいものをたすけるほうが、ずっとたのしいだろう」

こうして、鬼と村人たちは、いつまでもなかよくくらしていきました。
むかしむかしのできごとです。

  • 文:ジガー(第1回 5才の子のためのメルヘンチックなお話投稿コンテスト 優秀作品)
  • イラスト:小林凡輝子

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まほうのれすとらん

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しょうくんはおりがみがだいすきです。

「きょうはハンバーグとスパゲティをおるんだ」
しょうくんはようちえんからかえってくるとさっそくおりがみをおりはじめます。
「おやつもたべないで、いっしょうけんめいだね」おかあさんはキッチンからのぞいていいました。
「だって、しんかんせんさんたちのごはんをつくるんだもん」
そうです。しんかんせんさんはしょうくんのいちばんのたからもの。
だからたいせつに、たいせつに、まいにちおせわしてあげているのです。
しんかんせんさんのおうちもしょうくんのてづくりです。
「デザートはプリンだよ」
「まあ、しょうくんじょうずにできたね」おかあさんがニコニコしています。
「そうでしょう。しんかんせんさんたちおなかすいちゃったんだって」
「しょうくんもおなかペコペコでしょう」
「あっ、そういえばおやつたべてなかった」
「ほらね。よるごはんなにがいい?」
「ハンバーグとスパゲティ。それとデザートはプリンね」
「しょうくん、しんかんせんさんとおなじメニューだね」またおかあさんがニコニコしていいました。
「うん、ぼくたちなかよしだから」

その日のよる、しょうくんのゆめにしんかんせんさんたちがでてきました。
おいしそうにしょうくんのつくったごはんをたべています。
しょうくんはゆめのなかでニコニコしていました。
あさ、おきてみるとあら、ふしぎ。
きのうつくったハンバーグとスパゲティ、プリンもきえていました。
かみでつくったおさらとフォークだけがのこっていたのです。
「あれれ?ないなぁ」
しょうくんはあたりをみまわしました。

そのころ、しんかんせんさんたちはおなかいっぱいになり、
おうちのなかでおひるねをしていました。

  • 文:やまねこ(第1回 5才の子のためのメルヘンチックなお話投稿コンテスト 優秀作品)

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