さる退治の柿

2016.12.04 09:44【こぐまじゅんこ】

 となりのおじいさんの家の庭に、大きな柿の木がありました。柿は、真っ赤にうれておいしそうです。たろうは、柿をたべたくてしかたありません。おじいさんにみつからないように、こっそり柿の木にのぼって柿をとってたべました。「うへー、しぶい!」口がひんまがるほどしぶい柿でした。たろうは、(おじいさんはどうしてこんなしぶい柿をうえているんだろう。きっと、さるを退治するためだ。)と思いました。次の日、おじいさんは、柿をとると、皮をむいて軒先につるしはじめました。柿ののれんみたいです。たろうは、(ははん、さるが窓からはいれないように、柿でじゃましているんだな。)と思いました。さる退治の柿ののれんは、お日さまにてらされて、しわしわになっていきます。しばらくたって、本当にさるがやってきました。おじいさんの家のまわりをうろうろあるいています。さるは、軒先のつるし柿をみつけました。ひとつとって、たべます。あまくてやさしいつるし柿をたべたさるは、ごきげんで山にかえっていきました。そのようすをみていたたろうは、「やっぱり、おじいさんの柿の木は、さる退治の柿だったんだね。」と、つぶやきました。

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